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2009年6月25日 (木曜日)

夏休み直前企画・よい子のための戦争講座2「怪鳥、現れ、東京、壊滅」

 昭和十九年十一月、百十一機の編隊を組んだ巨鳥が初めて東京上空に姿を現した。
 一九四二年九月、試作機が完成したB29の航続距離は五千六百キロ。サイパンからの出撃だと往復してもおつりがくる。高度一万メートルの亜成層圏を六百キロ近いスピードで飛行できる重爆撃機。米アーノルド司令官は同機を一千六百機以上発注して「三十億ドルのバクチ」と呼ばれた。この爆撃機の破壊力は様々な記録や証言で語られているのでそちらを当たっていただくとして──、このとき大本営はB29の存在を知らない、事になっていた。しかし同年一月アメリカ側から発表があり、同じく四月には日本機と交戦事実があるため、アメリカ最新爆撃機の能力を知らないわけがない。サイパンに固執した東条首相は、島を手放せばこの戦いに勝ち目はない事に気付いていた。サイパンがアメリカの前線基地となることで、そこから発着するB29が日本の主要都市と軍事基地を破壊できるようになるからだ。
 おなじ頃中国大陸では大陸打通作戦が展開されていた。B29で使用すると予想された航空基地の占領を目的のひとつとした作戦ながら、すでにマリアナ諸島は陥落しており、その段階で無意味であるばかりか、鉄路を結ぶ華北では八路軍の攻勢に苦しめられる事となる。長距離爆撃機B29を擁するアメリカは、大陸に基地を設けずとも日本の首都をいくらでも攻撃できるようになっていたのだ。前門の八路軍、後門の米軍。日本の進退は窮まった。
 マリアナ海戦の失敗で首相、陸相、軍需相、参謀総長のひとり四役をこなし、「サイパンは絶対に落ちない」と断言していた東条内閣が総辞職、後任の小磯国昭陸軍大将が組閣する。新しい参謀総長には梅津美冶郎が就任。梅津は停戦を望んだが、日本側が優位に和平するためには、残された全勢力を傾注し敵に大打撃を与える必要があるとして、新たに台湾、千島樺太、琉球、本土を決戦場に設定。しかしそれは「絶対国防圏」の縮小に過ぎなかった。つきあってる女の携帯に他の男から頻繁にメールが来る気配を感じながら、事実だったら恐いので問い糾せない男の心境に似ている。──不謹慎。
「歴史にifはない」という。だが、もしこの段階で白旗を挙げていれば続くレイテでの特攻、沖縄戦、広島・長崎の原爆投下は回避できたかもしれない。この時期の対米抗戦能力は海軍で一割程度、陸軍でも四割程度だったとされる。
「我が部隊は十月十二日以降、連日連夜、台湾及びルソン東方海面の敵機動部隊を猛攻し、その過半の兵力を壊滅して、之を潰走せしめたり。
 我方の収めたる綜合戦果次の如し」
[轟撃沈]航空母艦十一隻、戦艦二隻、巡洋艦三隻、巡洋艦若は駆逐艦一隻
[撃 破]航空母艦八隻、戦艦二隻、巡洋艦若は駆逐艦一隻、艦種不祥十三隻
[撃 墜]百十二機(基地に置ける撃墜含まず)
[我方の損傷]飛行機の未帰還三百十二機……。

 太平洋戦争は佳境に入っていた
 十九年十月十九日付けの大本営海軍部発表で、T攻撃部隊が南シナ海のアメリカ機動部隊を撃滅したというものだ。これには天皇も御嘉尚の勅語を発し、国民も驚喜した。Tとはタイフーンの頭文字。
 しかし実際の戦果はそう勇ましいものではなく、六百機の航空機を投入して巡洋艦二隻を大破させたに過ぎず、それどころか大半の航空機を喪失したのが実情だった。これを、連合艦隊の豊田司令長官は大本営連絡会で「空母十五隻を確実に撃沈」と報告した。天皇はおろか陸軍部まで欺く虚報だ。

 昭和十九年八月、アメリカ軍はサイパンをほぼ制圧。二十年三月には激戦の末に硫黄島を失ったことで、東京空襲が本格的に開始されるようになった。このあと日本は、あの八月に向かい建国以来もっともおぞましい地獄をみる事になる。
 やめておけばよかった。どう考えてもブログのスケールに合わない。以降リンクと形容でごまかしながら進めていこう。
 おお、こんな便利な年表があったのか。コレを見れば太平洋戦争が一目瞭然。戦いが決着したあとで横から出てきたロシアに北方四島を盗まれたことがよく分かる。まるでコンパで酔い潰れて正体を無くした女の上にのしかかるW学生みたいなもんだ。べつに早稲田でなくてもいいけど。
 すべての戦争は悪であり、そして正義だ。しょせんは「勝てば官軍」。
 戦勝5か国が決裁する世界など片腹痛い。みよ、旧共産国の狡賢さ。
 日本は組織を離脱してもういちど全世界を相手に戦ってやろうか!
 ……ランボーじゃないんだから。

2007-09年国連通常予算分担率・分担金

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jp_un/yosan.html

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